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結核とはどんな状態か

「結核」という病名は誰もが聞いたことがあると思います。
その症状についても、咳が止まらない、痰に血が混じる、胸が痛くなるなど、
肺炎に近い症状が出ることもご存じだと思います。

ただ、そうなると「肺炎とどこが違うの?」という疑問も出てきますし、
結核という言葉の「核を結ぶ」とはどういう意味なのか、
正しく理解している人は少ないのではないでしょうか。

ここでは結核の定義について知っていただきたいと思います。

結核菌が取り囲まれて核になる

結核は、体内に結核菌が入ることによって発症する病気です。
病名そのものの菌名ですね。

この結核菌が肺の中に入り、肺胞まで達すると、
免疫細胞の一種であるマクロファージが結核菌を取り囲み、「核」を形成します。
このような病巣の形状から、結核という病名が付けられました。

結核とは、免疫が結核菌を取り囲んだ状態を意味します。

実際には、結核菌はいったんマクロファージの内部に吸収され、
一定の免疫力がある人ならば、そこで殺菌されて発病せずに終わります。
しかし、免疫力よりも結核菌が優性だと、マクロファージ内で増殖し、
そこから飛び出してきます。
飛び出した結核菌は、さらに多くのマクロファージに取り囲まれて、
前述の核のような状態になるのです。

肺以外にも結核は起こる

単に結核と言った場合は、
肺に結核菌が感染する「肺結核」を指すことがほとんどです。
そのため、結核と言えば肺の病気と理解している人も多いでしょう。

しかし、肺結核という名前があるということは、
肺以外にも結核が起こることも意味しています。

結核菌が脳に感染すれば脳結核、腎臓に感染すれば腎結核になりますし、
脊椎に感染すれば、脊椎カリエスという炎症が起こります。
いずれの場合も、結核菌が肺から他の臓器や器官に運ばれて感染します。

肺炎との違いは?

ここまで読んだ人はお分かりだと思いますが、
肺結核は肺の炎症の中でも、結核菌が原因で起こる症状のことを指します。

これに対し、肺炎は肺の炎症全般を指します。
肺炎の原因は、細菌感染、ウイルス感染、真菌 (カビ) 、喫煙など多種多様ですが、
いずれの場合も肺に炎症が起これば肺炎です。

つまり、肺結核は肺炎の一種であり、結核菌が原因で起こる肺炎といえますが、
実際には、肺炎とは別の病気と見なされることがほとんどです。