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薬剤耐性結核とは?

結核は処方された薬を正しく服用していれば、必ず治る病気です。
しかし、自分の判断で薬の服用法を変えると、結核菌が正常に排除されず、
そればかりか薬剤に対して耐性を持ってしまうことがあります。
これを薬剤耐性結核と言います。

薬剤耐性結核の分類

薬剤耐性結核は、そのレベルによって次のように分類されます。

多剤耐性結核
第1選択薬のイソニアジドとリファンピシンの2つに対して耐性がついてしまった結核。
超多剤耐性結核
イソニアジド、リファンピシンに加えて、
第2選択薬のいくつかにも耐性を持ってしまった結核。

薬剤耐性結核になる原因

薬剤耐性結核になってしまった患者の多くが多剤耐性結核であり、
メインの抗結核薬が効かなくなって、治療が困難になったケースです。
多剤耐性結核になる原因には次のようなものがあります。

  • 完治する前に薬を飲むのをやめた
  • 正しくない方法で薬を服用した
  • 薬剤の副作用によって服用を中断した
  • 診断ミスなどによって、正しい薬が処方されなかった
  • 薬剤耐性結核に直接感染した

最も恐ろしいのが、薬剤耐性がある結核菌に直接感染してしまうことです。
多剤耐性結核を移された人も、すでに耐性のついた菌が入り込むのですから、
必然的に多剤耐性結核になってしまいます。

多剤耐性結核は通常の結核よりも、治療に長い期間を要します。
通常の結核が数ヶ月で完治するのに対し、
多剤耐性結核の場合は年単位の治療期間がかかることもあります。
また、副作用も強くなります。

独自判断による薬の服用は絶対に避けなければなりません。

世界的に問題となっている薬剤耐性結核

薬剤耐性結核は、世界的にも広まっているという報告があります。
81ヶ国における結核患者9万人に対する調査では、
すでに45ヶ国に超多剤耐性結核の感染が広がっているようです。
また、多剤耐性結核に関しては年間約50万人の患者が出ており、
新規結核患者900万人のうち、5% が多剤耐性結核と報告されています
これはつまり、薬を間違った方法で使用したわけでもないのに、
最初から薬の効かない結核を移されているという、
非常に理不尽な事態を招いているということです。